車査定の走行距離は10万キロが買取額に影響【減点&加点の基準公開】
車査定では必ずその車の走行距離をチェックします。それは走行距離がその車の劣化・消耗を判断する一つの目安でもあるからです。特に10万キロを超えた過走行車だと買取額に大きく影響すると言われています。
ここでは実際に車査定に影響を及ぼす走行距離について、どれくらいの走行距離だと減額になるのか、また走行距離以外に車査定に影響するポイントを紹介しています。
特に走行距離が多めという方は車査定に出す前にチェックしてみてください。
車査定で”走行距離”は買取額に影響あり!ベースは『1年1万km』
車査定では車のさまざまな情報を基にして買取額が決定しますが、大きな影響を与えるのが走行距離です。
そのため走行距離が多い車は故障リスクが多いと判断され、敬遠されてしまうのです。そのため中古車販売店でも価格を下げなければ売れなくなるため、走行距離が多い車はどうしても査定額が低くなってしまいます。
多くの査定業者は日本自動車査定協会の査定基準を参考にしており、そこでは1年1万kmがベースとなっています。
【走行距離別】車査定への影響をシミュレーション
プリウス(2015年式・グレードA) | |
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走行距離 | 平均買取価格 |
1万km | 145万円 |
3万km | 126万円 |
5万km | 116万円 |
7万km | 110万円 |
10万km | 104万円 |
20万km | 92万円 |
“走行距離10万キロ”を超える過走行車の下取りへの影響
かつての車は走行距離が10万キロを超えると、いろいろなところに不具合が生じ始めていました。そのため昔から車は10万キロが限界などと言われていたのです。
その名残は今でもあるため、中古車市場では10万キロを超えた車は過走行車として査定額が大幅にダウンします。
今の車は10万キロを超えても故障なく走れる車が多いですが、それでも買い手が付きにくい現状です。そのためディーラーや中古車販売店では10万キロを超えた車の下取りは好まれません。
それでも新車や中古車を購入してくれるからと、若干の下取り額をアップしてくれるのです。年式や車の状態によってはリユースも難しく廃車にする場合もあり、廃車手数料を支払って引き取ってもらうことにもなりかねません。
“走行距離20万キロ”を超えると下取りは難しい…が輸出なら査定可
最近の日本車は性能もよく、メンテナンス次第では過走行車でも故障なく走行できる車が多くなっています。ただ、それでも20万キロを超えた車になれば話は別です。中古車市場でも20万キロを超えた車はほとんどみかけません。
それだけ20万キロを超えた車は買い手が付きにくいというわけです。ディーラーは新車を売ることで利益を得ており、20万キロを超えた中古車を売る術がなく、仮に下取りしても以下のような状態になります。
- 買い手がつきにくい
- 売れなければ維持費がかかる
- 価格を下げれば利益がほとんどなくなる
- 最終的に廃車費用がかかる
ただ、日本の車は外国の車に比べると非常に性能が良く、海外では人気があり20万キロどころか30万キロ、50万キロまで乗る人が多いです。そのため海外への販売ルートがある業者なら査定可能です。
車買取・査定で走行距離は減点もあるが”加点”もある
車買取・査定では走行距離がベースとなる1年1万キロを超えると減点になってしまう可能性が高いですが、逆に走行距離が少ない場合は加点になることもあります。
あくまで目安ですが、初度登録年からの期間と加点になる年間走行距離は以下の通りです。
1年 | 5,000km以内 |
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2年 | 7,500km以内 |
3年 | 8,000km以内 |
4年 | 7,500km以内 |
5年 | 7,000km以内 |
6年 | 5,800km以内 |
7年 | 5,700km以内 |
8年 | 5,600km以内 |
9年以降 | 5,000km以内 |
ただし、走行距離が少なければ必ずしも加点になるとも限りません。逆に少なすぎると故障してしまうケースもあります。
何ヶ月間か車に乗らない期間があったりすると、バッテリーが上がってエンジンがかからないのはもちろん、サビが発生して故障してしまうこともあります。
車査定後に走行距離が増えても買取可(店舗で異なる)
車査定後すぐに車を売却すればいいのですが、新しい車の納車が遅かったりすると売却が数週間~数ヶ月空いてしまうこともあるでしょう。その期間に走行距離が増えてしまうことも考えられます。
この場合の対応は買取業者によって異なりますが、数十キロや数百キロ程度であればほとんど影響しないでしょう。
ただ、走行距離はそれほど変わらなくても車の価値は日々下がっていくものですから、数ヶ月空くことで価値が下がってしまうことは十分考えられます。
走行距離以外で中古車の買取価格を決める『4つの査定基準』
車査定には走行距離が大きな査定基準になりますが、実際の査定額は走行距離以外にも以下の4つの査定基準がポイントになります。逆に走行距離が少なくても、他の基準が基準以下なら大幅ダウンも考えられます。
【車種・需用】人気があると高価買取が可能
車は車種によって人気が異なりますし、買取業者によって需要のある車とそうでない車があります。人気・需要のある車は買い手が付きやすく、多少価格を高く設定しても売れる可能性が高いです。
またすぐに買い手がつくことにより、買取業者は維持費がかからないためリスクも少なくなります。そのため、多少高く買取しても十分利益が見込めるので、高価買取が可能です。
【事故歴・修復歴】車買取の売値に大幅に影響を及ぼす
事故歴と修復歴は同じように捉える方が多いですが、車買取では意味合いが違ってきます。事故歴ありでも、必ずしも修復歴ありというわけではないのです。
まずは事故歴と事故車が同じではないことを知っておきましょう。
事故歴あり | 自動車事故を起こした車で、ちょっとした凹みからフレームまで損傷した状態まで広範囲を指す |
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事故車 | フレームまで損傷した車で修理しても事故車扱いになる |
修復歴あり | 車検が通るように修理された事故車の事を指す |
事故車にならない程度の事故で修理された車であれば、査定額が大幅に減額されることは少ないですが、事故車・修復歴ありとなれば話は別です。事故車・修復歴ありの車は買い手が付きにくく、大幅に買取額もダウンしてしまいます。
【年式】新しいほど買取価格が高くなる
年式はその車がいつ製造されたものなのかを表すもので、車の年齢といったところでしょう。年式が新しくなればなるほど、車の状態も良いことが多いですし、最近では燃費や走行性能・安全性能も良くなっていきます。
そのため、単純に年式は新しければ新しいほど買取価格が高くなります。また年式によってはモデルチェンジの前と後になってしまうこともあるでしょう。そうなるとたとえたった1年年式が違うだけで買取価格に大幅な差が出ることもあります。
ただ、年式はあくまで査定基準の一つであって、新しいからといって必ずしも車の状態が良いとは限りません。
もちろんモデルによっても人気・不人気がありますが、走行距離や事故歴、外装・内装に比べればそれほど重視されるポイントでもないようです。
【外装・内装】車両の状態がわかる
車査定で意外と重視されるのが車の外装・内装です。車買取業者によっては、車査定を受ける場合にはそのままの状態で構いません、というところもあります。ただ外装・内装が汚いままだと、査定員に与える印象が大きく変わってきてしまいます。
仮に傷や凹みもなく、内装もシートのシミや破れなどがない状態だとしても汚いままだと、車を大切に扱っていないという印象を持たれかねないのです。
外装も少し汚れていたほうが細かな傷はバレないかも、と思う人もいるでしょう。大きな凹みや傷なら多少汚れていても分かりますし、逆に隠れてしまうような細かい傷はそもそも減額にならないこともあります。
走行距離が長い車を少しでも高く売るなら”車一括査定”がおすすめ
走行距離が長い車は査定額が減額される可能性があります。ただそれは買取業者によって判断は異なるでしょう。多少走行距離が多くても需要が多い車なら買い手が付きやすいので高く買取してくれる可能性があります。
逆に本当に走行距離により大幅ダウンしてくる買取業者もあります。そのため少しでも高く売りたいのなら、複数の買取業者に査定を依頼して比較してみるのが一番です。
その際には車一括査定を利用するのも一つの方法です。車一括査定を利用すれば、その時点で買取業者は他社に負けないように査定額を提示してきます。
競合することで、走行距離が長いことは大きな減額としない業者もあります。それどころか思った以上の高額買取になることもあるかもしれません。
【2019年最新】車一括査定おすすめランキング
まとめ
車査定に大きく影響を与える車の走行距離ですが、おおよその目安としては1年で1万キロを超えると査定額の減額になる傾向にあります。特に10万キロ、20万キロ万キロを超える過走行車だと尚更です。
ただしあくまでこれは基準であって、車買取業者によっても査定額は異なります。ですので、走行距離が多い車を売る場合にはできるだけ多くの業者から査定してもらうといいでしょう。
そのためにも車一括査定を利用して、買取業者を競合させるのもいいでしょう。