【実例あり】車買取の再査定(二重査定)で起きる減額トラブルの対処法
車査定でのトラブルとしては、売却後に再査定により減額を受けてしまうケースもあります。業者によっては返金を求めるケースやキャンセル料を請求してくるところもあり、泣き寝入りしてしまう方もいるようです。
ここではどうして再査定が起こってしまうのか、そして再査定を受けた場合にはどう対処したらいいのか4つの対処法をまとめています。また再査定に遭遇しないための対策も紹介しています。車を売却する前に一度チェックしておいてください。
再査定(二重査定)とは?買取後に返却(返品・返金)を要求
思ったよりも高く車が売れて良かった、お金も入金されたし新しい車もその費用を使って購入したという方は少なくないでしょう。ですが、車買取店によっては買取後に返却、つまり車を返品するのでお金も返してください、と言われるケースがあるようです。
これを再査定または二重査定と呼んでいます。再査定をして減額もしくは返却を要求してくる理由としては、買取後に事故歴や修復歴が見つかった、というケースです。実際にこういうトラブルは稀に起こっているようです。
売買契約を交わしたのだから無効だ、と主張する方も少なくありませんが、たいてい契約書には後から問題が発覚したら契約を解除できる等の記載もあります。
車買取後に減額請求をしてきた場合の『4つの対処法』
もし車買取後に業者が減額請求してきたら、どう対処したらいいのでしょうか。中には悪徳買取業者もいますから、すぐに減額請求を受け入れることはありません。まずはしっかり対処してみる必要があります。
ここでは以下の4つの対処法を紹介します。
【対処法1】どこが減額のポイントなのかわかるまで聞く
減額請求された場合の対処法としては、まずどこが減額されるポイントになるのか、わかるまで確認することです。減額請求される理由として多いのが、買取してから重大な欠陥が見つかったというケースです。
もし事故車であることを隠していたのなら、減額請求は当然です。ただ事故歴もなく納得できない理由なら、実際に車を確認させてもらいましょう。
業者によってはありもしない事実をでっちあげることもあるので、強気な姿勢を見せることで引き下がることもあります。
【対処法2】査定した当時の査定額で駄目か交渉する
減額請求され、その理由もある程度は納得がいくような状況でも、念のため査定した当時の査定額で駄目か交渉してみましょう。再査定で減額する行為は、買取店の査定に見落としがあったと認めることになります。
本来ならあってはならないことですから、この事実が広まれば業者の評判も悪くなってしまうでしょう。特に大手買取店ならこういった悪い噂が立つのは避けたいものです。交渉次第では買取店側の落ち度ということで当時の査定額で受け入れるかもしれません。
【対処法3】おすすめしないが被害を抑えるために契約解除する
減額理由が事実かそうではないのかはわかりませんが、被害を抑えるためには契約解除するという選択肢もあります。この売買契約自体なかったことにするのです。
すでに車の買い替えをしているとそちらの支払いも問題になるのであまりおすすめはできません。
【対処法4】国民生活センターもしくはJPUCに相談する
売買契約書に再査定に関する条項が記載されているのだから仕方ない、と泣き寝入りする必要はありません。悪徳車買取店などはこういった手口で安く車を手に入れたり、高額なキャンセル料を請求してくるのですから。
まずは国民生活センターやJPUCに相談してみましょう。状況によっては契約書にその旨が記載されていても無効にできる場合もありますし、高額なキャンセル料に関しても支払う必要もなくなります。
【実例集】車売却後に起きた実際の二重査定トラブル3選
車売却時に二重査定のトラブルに遭った方は少なくありません。ここでは実際に起こった二重査定のトラブルについて紹介しています。これから車売却を検討している方は、こういったトラブルがあることを知っておくといいでしょう。
【実例1】事故車と言われ引き渡し後に減額された
車の買い替えのため、車査定を依頼しました。出張査定してもらい40万円で買取するということだったので、その場で契約をして車も引き渡し、代金は後日振込するとのこと。ですが後日、事故車と判明したので買取額は20万円になります、と言われ減額されてしまいました。
その金額に納得できないのであれば売買契約のキャンセルも受け付けるが、その際には運送費などの経費を含めたキャンセル料として3万円支払え、払わなければ車は返さないとの請求がありました。
【実例2】3ヵ月近くたって契約解除を申し入れてきた中古車買取専門店
30年近く前に作られた国産のスポーツカーに乗っていました。いろいろと修理しなければいけない部分もあり、維持費もかかることで売却も視野に入れて念のため中古車買取専門店に査定を依頼してみたのです。
すると、この車を欲しいというお客様がいるので50万円で買取するとの話でした。思ったよりも高額だったため売却を決めました。ですが、契約から3ヵ月近くたってから、走行距離数に問題があったとの事で契約解除を申し入れてきました。
契約してすぐならまだしも3ヵ月経っているので、既にほかの車を購入していました。自分で走行距離を改ざんしたことはないし契約条項に記載されているとはいえ、今更契約解除されて返金を求められても納得できませんでした。
【実例3】修復歴があるとして「再査定」した自動車買取業者
新車で購入した車に3年近く乗り、車検の時期になったので買い替えを検討していました。複数の車買取店に査定してもらい、その中で最も高い値を付けた自動車買取業者に売ることに決めました。
ところが、後日ルーフに修復箇所があったとのことで、再査定で返品・返金を求められました。思い返せば家の屋根から雪が落ちてきたことでルーフがへこみ、保険を使って修理したことを思い出しました。
契約の際に事故歴を聞かれましたが実際に事故は起こしていませんでしたし、雪でへこんだルーフを直したのは事故だとも思っていませんでした。しっかり査定していれば修理したこともわかるでしょうし、査定・契約の際に事故歴ではなく修理歴について問われれば答えたのに、と思いました。
車買取・下取り後の再査定に遭遇しない『3つの対策』
できることなら車買取・下取り後の再査定には遭遇したくないものです。そのためには3つの対策があります。その方法次第では再査定のリスクを回避することも可能です。再査定が不安という方は参考にしてみてください。
【対策1】評判の良い車買取業者を利用する
再査定に遭遇してしまう原因は査定士の目利きの悪さと、悪徳買取業者です。最初から再査定をして安く車を手に入れようとしたり、キャンセル料で利益を出そうと考える悪徳買取業者もいますから、業者選びが重要です。
評判の良い車買取業者を利用すれば、それだけで悪徳買取業者を避けることができますし、車買取査定での見落としも少ないでしょう。口コミや評判をチェックして、再査定が頻繁に発生しているような業者は避けるといいでしょう。
【対策2】JADRIに登録している業者を利用する
車買取業者を選ぶ場合、JADRIに登録しているかどうかをチェックしてみましょう。JADRIは日本自動車流通研究所という団体で、優良事業者によって構成されています。
登録には厳しい基準があり、加盟店は再査定を禁止しています。そのためJADRIに登録している車買取店なら再査定に遭遇して売買契約後に減額されることがありません。
現在JADRIは廃止になりました。廃止前、加盟している車買取業者のみ登録可能だった車一括査定「ナビクル」をこれから紹介します。
優良買取業者を探すなら車一括査定『ナビクル』
車を高く売るには車一括査定サイトを利用するのがおすすめです。さらにその中でも再査定に遭遇しないために、ナビクルという車一括査定サイトを利用してみましょう。
ナビクルは一定規模以上の買取業者のみ査定を依頼することができます。
つまりナビクルの車一括査定サイトを利用して選んだ車買取業者に車を売却すれば、再査定に遭遇することは基本的になくなります。
ただ逆に言えば、一定規模以上の買取業者しか参加できない車一括査定サイトになるため、査定を受けられる業者は限られてしまいます。再査定に合うリスクが少なく、安心して利用できるものの、必ずしも高価買取できるとは限りません。
【対策3】オークション型の車買取『ユーカーパック』を利用する
再査定に遭遇するリスクを少なくするのは、オークション型の車買取サービス、ユーカーパックを利用するという方法があります。車一括査定の場合、最終的には車買取店との売買交渉となるので、再査定に遭遇する可能性はゼロではありません。
ユーカーパックは提携している中古車店やガソリンスタンドで査定してもらい、その査定情報によってオークションが開催される仕組みです。査定をするのはユーカーパック提携店になるので、車買取店の査定士による見落としもありません。
また売却金のやり取りなどもユーカーパックが仲介するので引き渡しによるトラブルも少ないでしょう。それでいてオークション型の車買取となるため車買取業者との交渉も必要なく、それでいて高価買取も十分期待できます。
まとめ
車買取でのトラブルには再査定により減額または返金を求められるケースがあります。再査定のトラブルは増えてきており、中には契約書に記載されているからと泣き寝入りする方もいるようです。
再査定を避けるには信頼できる業者に売るのが必須ですが、わからない方は車一括査定サイトを利用するのも一つの方法です。
それでも再査定に遭遇した場合は、泣き寝入りすることなくその理由を確認し納得できない場合には国民生活センターやJPUCに相談しましょう。